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【beatmaniaIIDX】『rage against usual』(A) パラリラ地帯について-駄文の人

 

『rage against usual』(以下、レイジ)という楽曲をご存知でしょうか? beatmaniaIIDX 12 HAPPY SKYで颯爽と登場し、☆12というIIDXでは最大レベルを与えられた曲です。 最大レベルとあらば多くのプレイヤーが一体どんな人体に影響を及ぼす譜面をしているのかと気になり、 腕に覚えのあるプレイヤーはどれワシが一発でハードクリアしてやろうと単身乗り込み、そして "わからされて" 帰って来たのです。

そう、持ち前の二重螺旋階段(パラリラ地帯)で。

 

二重螺旋階段(パラリラ地帯)

レイジを語るには二重螺旋階段が外せませんね。 というわけで、簡単ながら説明させていただきます。 まず階段とは左から順番にノートが降ってくる形状の物を指します。 一番左1、その右隣2、またその右隣3……と綺麗に、そして順番に降ってきます。1,2,3,4,5,6,7……となりますね。

そして一番ボタンの右端まで到達した時、7,6,5...と後戻りする物は折り返し階段。 後戻りして左端まで到達した時、またまた1,2,3...と階段が始まると螺旋階段と呼ばれるようになります。 平仮名では "く" の字がひたすら続く形です。

更に二重とありますので、同時に2つの階段が降ってきます。 平仮名では "くく" が途切れることがなく降ってくる状態です。

 

そしてパラリラ地帯ではこの "くく" が3小節の間だけ降ってきます。 24分間隔という凶悪なスピードで。 12回も。

24分で12回もです! そんな早く指が動くわけないだろう!!

 

もうですね、道路交通法が適用されるならばスピード違反+蛇行運転で一発免停です。 是非ともレイジさんには運転免許停止処分者講習を受けてきて頂きたいものです。

 

■ 知っているか?レイジからは逃げられない

当時はこのあんまりな、本当にあんまりな "くく" 形状の螺旋階段をネタ譜面と判断していました。 実際にプレイし、こんなふざけた譜面誰が真面目にやるんだよと友人とネタにして笑った覚えがあります。 扱いはもはや観賞用ですね。

実際、二重螺旋階段は規則正しい模様が流れてきますので、動画サイト等で見ると結構綺麗なんですよね。 うちにもこんな柄のカーテンが欲しかったんですよ!と深夜の通販番組のような気持ちでプレイした事もありました。 そう、この頃までは。

 

そして月日が経ち段々と私の腕前が上がり、レイジと同レベルの☆12と戦えるようになってきました。 ☆12と戦えるということはレイジのクリア状況も気になり出します。

レイジはノーマルランプで良いのか。 しっかりとパラリラを攻略しハードランプを付けたくはないのか!と思い始めるわけです。

 

そしてプレイしてみるものの、パラリラ地帯の超現代アートを前にすると土下座以外にする事がなくなってしまいます。 私にはこの柄のカーテンを理解するには早すぎました、東京音芸大学で芸術を学んで出直しますと。

 

■ rage against usual 完全必勝攻略法

DTMをしたり絵を描いたりしても何故かパラリラは攻略できないようですので、 芸術を学ぶのは諦めてパラリラの対策を行おうと腰をあげました。

 

さて、パラリラは24分という高速で規則正しい二重螺旋階段が降ってきます。 これを実際に見切って押し切れる人はトッププレイヤーでもそう多くはいないでしょう。

しかしながら、このパラリラには『完全必勝攻略法』なるものが存在します。 これさえ覚えておけば誰しもがパラリラに勝利する事ができるようになります。 この記事を読まれている皆様には今回に限り、特別に無料でお教え致しましょう!

 

■ パラリラは難しいけど、実は超簡単 (音ゲーの仕様編)

まずbeatmaniaIIDXの前提条件ですが、このゲームにおいてクリアにはスコアが必要ありません。 とにかくゲージさえ残せれば0点だろうがクリアになります。

次に音ゲー全般のルールではありますが、ノートが来たタイミングと鍵盤を押した時(画面をタップした時は)若干のズレならば許容されるというルールがあります。 私の体感ですが、beatmaniaIIDXではBPM134程度までは16分程度のズレはGOOD判定 (0点だがゲージは減らない)になります。

 

今回はこの2点、「スコアはいらない」「多少ズラして押してもOK」、この仕様を上手く使ってパラリラを攻略していきます。

 

■ パラリラは難しいけど、実は超簡単 (理論編)

パラリラの鍵盤と状態を正しく見ていきましょう。 これは「123432...」という階段と、「456765...」という階段が同時に24分の速度で落ちてきます。 実際にゲームで降ってくると絶望してハハッと乾いた笑いが出てきますね。

しかしながら、上で説明しました「多少ズラして押してもOK」という仕様を使うとノーダメージで攻略する事ができます!

 

まず 123432 のうち123は同時に押すとGOODで取る事ができます。 これは上記の通り、ある程度の鍵盤ズレならば同時に押してもGOODにするという仕様を使った物になります。 同様に、4567654も456を同時で押してもGOOD判定で取れます。

これらを合わせると、階段の最初は「123」と「456」を同時に押すだけ、つまり「123456」と同時押しするだけで攻略できてしまいます。1234321の残りの「432」、4567654の残りの「765」も同様に行えますので、「234567」と同時押しするだけで攻略できてしまいます。

その後は全く同じ形状が続きますので、123456 → 234567 → 123456 → 234567 → 123456 → 234567……と同時押しするだけです。

 

つまりこういうことになります。主催者補足

いかがでしょうか。 ゆっくりな同時押ししかこないのであればレベルが1段階以上低くなりますね!

 

■ パラリラは難しいけど、実は超簡単 (実践編)

123456 と 234567 を繰り返すだけでパラリラを攻略できる理論はあるのですが、実践するとなると案外難しかったりします。 何にせよ同時押しが早すぎるとBAD判定、また遅すぎるとBAD判定を食らうという結構シビアな部分があるからです。 また1度BAD判定を貰った鍵盤はもれなくその後もBADになってしまい、押せば押すたびにゲージが減ってしまい途中で終了してしまいます。 この時は音ゲーとは何なのかと宇宙猫になりますね。

具体的なタイミングの判断としては、123の同時押しを見て、1が判定ピッタリのPERFECT GREAT、もしくは2が少し早く押したGREATならば大丈夫です。 FAST/SLOWの目視確認はそこで行いましょう。 許容フレームは60fpsでだいたい2フレームと私は感じています。

 

あとは何度も繰り返して、今のは早かったかな?今のは遅かったかな?途中までは大丈夫だったな?とトライアルアンドエラーを繰り返していきます。 最初こそタイミングが全然合わないのですが、何度かプレイするうちに少しずつコツを掴んできます。 そしてこのコツを掴んで一歩一歩先へ進んで行く時がパラリラ攻略の面白さだったりします。

 

苦労の末たどり着いたパラリラの後の空間にはとんでもない達成感が待ち受けています。 私がたどり着いた時はまず鳥肌が立ち、身体がゾワッと熱くなり、マジか……と呟きながら心拍数がBPM 999になっていたように覚えています。 間違いなく私の心臓はかめりあさん*1の楽曲として成立していた事でしょう。

 

この感覚はIIDXプレイヤーの方も、勿論別の音ゲープレイヤーの方、できるならば音ゲー未経験者もいつかは是非とも感じて欲しいものです。

 

■ パラリラの先にあるもの

パラリラを終えて一息ついたその先、62小節目には何故か約32分の縦連打が3連打で待ち構えています。 なんだよこれ!!譜面責任者出てこい!!

 

■ rage against usualについて

rage against ususalはパラリラを初めて見た時の「こんな柄のカーテン欲しかったんだ」と思った感覚、 そして攻略不可能と感じる所から努力して攻略した時の達成感、 そしてその後のバグレベルの超高速縦連打でなんでだよ!とツッコミを入れるまでがセットと、 自分の中ではbeatmaniaIIDXの中でも多方面から見て楽しめる譜面となっています。

 

この譜面感想文を最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。 さあ今からゲームセンターへ行ってレイジをしましょう! おうちIIDXもいいぞ

*1: 音楽ゲームに楽曲を提供されている方。コナミの商用ゲーム:SOUND VOLTEXに収録されている「超☆超☆光☆速☆出☆前☆最☆速!!! スピード☆スター☆かなで」でBPM 999を達成している。